スーダン・エジプト旅行記(3)

アフリカ

概要:

スーダン・ハルツームからアブシンベル宮殿に近いエジプト・アスワンに空路移動です。
カイロ空路経由でアスワンへ。アスワンからルクソール、カイロに移動の計画です。
アスワンではナイル河クルーズ、アブシンベル宮殿とフィエラ神殿を巡ります。

1.アスワン到着:

予定外になったスーダン・ハルツームから空路で、カイロ経由、アスワンに向かいます。
午前3時10分のハルツーム発、カイロ着午前5時45分のフライトです。
余裕のない旅は時間が超不規則です。空港は既に混雑していました。
次のフライトは、12時25分カイロ発、13時50分アスワン着です。
この日のために、スマホをSIMフリーにしました。
カイロ空港にはSIMショップがありました。混雑しています。
電話のみ、電話+ネットと容量から選択します。3ギガのネット込みを選択します。
500~600円。とても安い。
初めてのSIM取り換えでしたが、店員が丁寧に教えてくれました。
SIM購入にはパスポートが必要です。

2.ホテルへ:

アスワン空港に着きました。エジプトでのお金の支払いは交渉事とネットは言っていました。
空港の出口に市内までのタクシー料金の表示がありました。
空港ロビーを出ると、乗客よりタクシーの数が多い。タクシーの若い運ちゃんから誘いです。
市内までの料金は200ポンド。
高いと言う。2時間待っていたんだ。そんなの関係ない。
他のタクシーに行こうとすると、150ポンド(900円)でいいと言う。
時間をかけることでもないので、OKしました。
ホテルで料金を聞くと200ポンドが相場と言ったので、若い運ちゃんにはちょっと済まない気もした。 運ちゃんは、明日はどうするのかとしきりに聞いてきました。

ホテルに着きました。ホテルはナイル川沿いにありました。
ホテルの前の道路は観光地らしく、商店、ホテルが立ち並びます。

3.散策:

ナイル川の川幅はそれ程ありませんでした。観光地らしく、大小の船が停泊していました。
大きな船はホテルを兼ねたクルーズ船、小さな船は観光船です。
大きな船のデッキでは白人が日光浴です。

川沿いを散歩すると、小さな観光船から誘いが来ます。
観光客は多くなく、多くの観光船で働く人たちの生活が心配になります。
しばらく行くと、高校生らしき数人から声を掛けられました。
私が1眼レフカメラを持っていたので、フォトグラファーかと聞かれました。

服装もこぎれいで、英語を話し、ちょっとリッチな高校生のようです。

4.小型船でナイル河グルーズ:

小さい観光船から、安くするから乗らないかと声を掛けられました。
もう少ししたらツアー客が来るので、一緒にどうかと言います。
そうかと言って、歩道を先に進みます。
再び、その観光船の前に来ました。乗ることに決めました。
しかしツアー客がいません。
ツアー客はどうしたんだ、と聞くと、遅れていると言います。
5分ほど観光船に乗って待ちました。
まだ、ツアー客は来ません。
係員は携帯を掛けます。
ツアー客は来ないので、あなただけで出発すると言います。
携帯を掛けるふりをしているような。ちょっと怪しい。
ツアー客ではなく、とりあえず、私を確保して、別の客を誘っていたような。
ツアー客が来ないなら、乗らない、と言って、この観光船を降りました。
更に行くと、また、観光船の客引きです。5ユーロと言います。
先ほどの観光船はドルでしたが、今度はユーロです。
さっきより少し高めの5ユーロでしたが、乗ることにしました。

観光船の動力は風による帆で、機械動力はありません。
同じような帆船が数隻走っていました。

風は穏やか、川ですので波もありません。川の水の温度はちょっと冷たく、泳ぐ温度ではありません。

対岸は、ホテルがあり商店の立ち並ぶのとは対照的に砂漠です。

中州があり、そこには何軒かの住宅がありました。別荘なのかな。

船は船頭の住居でもありました。船頭は湯を沸かし、紅茶をサービスしてくれました。
また、釣り糸を持っていました。時々、釣りをして、釣った魚を食べるそうです。

時間は過ぎ、日没です。ナイル川に船を浮かべ、夕陽を拝みます。感動の一瞬です。

日没とともに、風もなくなりました。船はジグザク走行ですがなかなか前に進みません。
船頭はヘラ部のない角材をオール代わりに使います。でも、所詮、角材です。
川の流れは緩やかですが、これを上回ることができません。
既に夜です。そこで、船頭は携帯で電話します。5分後、客を乗せた動力船が近付いてきました。
船頭はロープを投げます。

おかげで、ナイル川の夜景を川から見ることができました。
曳航してもらい、船着き場近くに来ました。風がなくなってから船着き場まで、1時間かかりました。
船頭は料金をいいます。乗船する時に船頭が言った料金は時間当たりでした。それも、曳航してもらった時間まで含めた。
最初、料金が時間当たりと思っていませんでしたので、当初船頭が言った料金にチップを加えた料金を払おうと思いましたが、突如の3時間料金でした。ちょっと強引に2時間料金を渡し、去りました。
船頭が船を使い3時間、客一人で10ユーロですから、後で気が引けました。お互いに確認不足でした。

6.夕食:

この日の夕食はホテル近くの、ハマム(ある食材を使用しない、イスラム料理)のファーストフード店のテイクアウトです。この店は総菜を幾種類か置いています。

肉野菜炒めのような総菜とふっくらナンを購入しました。おいしかった。

7.アブ・シンベル神殿:

今日はアブ・シンベル神殿観光です。事前にホテルに予約した神殿行きツアーで行きます。
朝4時の出発です。ホテルは朝食入りの白い箱を準備します。
ツアーバスはいくつかのホテルでお客さんを乗せ、アブ・シンベル神殿まで、砂漠の中を突っ走ります。この間、住宅の痕跡はありませんでした。

アブ・シンベル神殿は、アスワンハイダム建設による水没を防ぐため、丘に60m移動しました。
神殿の前には巨大な人口の湖です。

突然、岩をくり抜いた、30mを超す座像が現れます。すごい迫力です。

ここに到着するまでの、砂漠の中の3時間突っ走りは、この座像を見るために演出のような気がしました。

中にも石像がありました。写真撮影は禁止でした。ただ、それは門くぐった後のことです。入り口の扉は開けっ放しです。入り口をくぐらなくても中は見えます。そこで、写真をとりました。

中もすごいです。
でも、砂漠の真っただ中にこのような神殿があるのか不思議でした。
岩山がここにしかないとしたら、その立地は理解できます。
でも、砂漠で権力を持ったとしても、これを作るには想像を絶するような財力が必要です。
砂漠がその財力をどのようにして生んだのか。
宇宙人が建造したとしか、この時は思えませんでした。
神殿は2つあります。太陽神と女神を祭っています。

女神の祭神の構えは、6体の立像です。これにも圧倒されました。
2つの神殿は少し離れ、岩で仕切られているような感じでした。

この岩山にはいくつかの彫り物があります。見ていると、当時にいるような錯覚さえ覚えます。

早朝バスで片道3時間かかりましたが、その価値十分です。
14時頃、ホテルに戻りました。

8.フィラエ神殿:

ナイル川に浮かぶフィラエ島にある、フィラエ神殿に行きます。
フィラエ島には渡し船で行きます。船着き場に着いた時、カップルの観光客が船に乗り込もうとしていました。その後に続いて、船に乗ろうとすると、
「これは私たちの船だ。」
と観光客に言われて、乗船できませんでした。まだかなり、空席があるのに。
すると、他の船の船頭が200ポンドで行くと言います。
ほかの観光客を待つと言って、のんびりします。
しばらくすると、150ポンドで行くと言います。
まぁ、いいか。乗船します。

5分もたたないうちに、到着します。
船頭が1時間後に来るからと言います。
この船、エンジンがついていましたが、帰りにエンジンが止まりました。
アスワンのヨットクルーズで無風なったことを思い出しました。
船頭はエンジンに紐をかけ引っ張り、起動を試みます。エンジンがかかりました。
よくあることなのでしょう。
神殿が近付いてきます。

古代ローマ遺跡も数多く残っていますが、基本的なつくりはこの時代に確立したような気がします。

外壁にも彫り物がありました。

建物内部の写真撮影はOKでした。2000年以上前の建築ですが、鮮明に当時の姿が残っています。

小ぶりの建築物が近くにありました。

この建築に使った石材はどこから持ってきたのでしょうか。
船着き場に戻ります。

ここは、ほんとに砂漠の中です。

9.夜のアスワン:

アスワンには市場がありました。市場には観光客に姿は少なく、ほとんどが地元の人でした。

レストランで夕食です。ビールはありませんでしたが、肉料理をおいしくいただきました。

明日はルクソールです。

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