スーダン・エジプト旅行記(1)

アフリカ

1.旅の目的と概要:

ギリシャ文明以前に、現在に残る巨大な構築物を残した、数千年間繫栄したエジプト文明。青ナイルと白ナイルが合流するスーダンを起点にエジプトのナイル河上流のアブシンベル神殿からルクソール、下流のカイロへ移動しました。巨大なエジプト文明の一端を見る旅でした。2018.02.

2.旅の準備:

エジプト、スーダン共にビザが必要です。それぞれの大使館に行き、ビザを申請しました。
宿泊地は可能な限り民泊にしました。
生活はホテルがより快適ですが民泊は地元との距離が近いことが理由です。
スーダンは民泊情報もなくネット口コミでよさそうなホテルをエジプトはアスワンを除き民泊にしました。
エジプト・ルクソールの民泊先の連絡先電話番号はノルウェーでした。
この様な連絡先電話番号がヨーロッパのケースがいくつかあります。
これらの民泊のオーナーはヨーロッパ人と思います。

当初、スーダンからエジプトに陸路で行こうと思いました。
ナイル河を渡り、行くことはできそうです。
問い合わせた旅行社の住所は現地スーダンでしたが、問い合わせ電話番号はイタリアでした。
他にネットで情報収集を試みましたが何も得られず、スーダンからエジプトへの陸路ルートは断念しました。
結果、スーダンの小型ピラミッド遺跡を見た後、空路でエジプト・カイロ経由アスワンに行き、アスワンからルクソールは列車で、ルクソールからカイロはフライトにしました。

3.スーダン入国:

ドーハに着きましたが、掲示板にハルツーム行きのフライトが表示されていません。
案内所に聞き、搭乗口に向かいます。
ドーハの空港は立派な、近代的な大きい空港ですが、ハルツーム行きフライトの搭乗口は、端にあり、しかも暗い。既に、スーダンの雰囲気です。
搭乗口にも予定のフライトの表示がありません。聞くと、次のフライトとのこと。
3時間後、フライトに搭乗です。
フライトに向かうリムジンで、座っていた50歳くらいの男性は、子供の手を引いてリムジンに乗り込んだ婦人を見つけると、すぐさま席を立ち、婦人に譲りました。

フライトは離陸し、ハルツームに向かいます。
座席画面で、フライトの航行を見ました。
フライトは直線的にハルツームに向かうのではなく、遠回りです。

使用したカタール航空のあるカタールはイランと友好であり、イランと敵対するサウジアラビアとは敵対しています。
サウジアラビアはカタール航空機のサウジアラビア領空の飛行を禁止しているようです。
従って、ドーハを離陸したフライトはサウジの領空を避けて、遠回りです。
ハルツーム空港に着きました。暑いです。

入国審査を終えて、空港ロビーにでます。かなりの人混みです。

まずは両替です。両替所がありました。が、金がないとのこと。
今日は金曜日、イスラムの休日です。両替所に人はいましたが、休業でしょうか。
すると、30歳くらいの男性が近寄ってきて、両替ができると言います。
普通、このような人は何かを企んでいます。ネットではスーダン人はいい人ばかりと言います。
ここは賭けることにしました。
40ドルをその男性に渡しました。男性は人混みの中に消えました。
5分後、その男性が現れました。現地通貨を受け取りました。
そして、何かあったら私に言ってくれといいます。
本当にいいスーダン人のようです?
スーダン通貨のレートを旅行前に確認しました。
1か月前の確認では、16円/ポンドでしたが、旅行直前は6円/ポンドでした。
空港でのレートは5円/ポンドです。
1か月で、通貨価値が3分の1です。信じられません。旅行9ケ月後の今は、2円/ポンドです。
皆さんどうやって生活しているのでしょうか。
ホテルはしっかりとドル払いです。  
男性から400ポンド受け取りましたが、損しているのかなぁ。
気にするより、現地通貨を入手できました。
とにかく暑い。数100m歩くのもしんどいです。

4.外人登録:

次にすることは、外人登録です。


スーダンに入国する場合、ビザが必要です。ビザは日本で取得しました。
これに加え、スーダンに滞在する場合、到着後、3日以内に外人登録をする必要があります。
スーダンはこれで稼いでいるかのようです。
荷物を引っ張りながら、5分ほど歩きます。喉はカラカラです。

出発ロビー入り口のセキュリティに外国人登録の場所を聞きます。
セキュリティの親分みたいな人がいました。
「旗が見えるだろう。あそこだ。」
歩いていきますが、20歳くらいの若者がついてきて、案内です。
外人登録書場所で、用紙をもらいます。
用紙に記入していると、申請に来た現地人のような男性からペンを貸して欲しいという。
ここには、備え付けの筆記用具はありません。
記入した用紙、パスポート、ビザのコピーと現地ホテルからの招へい状を窓口に提出します。
写真も持参していたのですが、不要でした。
料金が意外と高い。
両替した、現地通貨ポンドを使い切りそうになったので、窓口にドル支払いができるか聞きました。「No」でした。
すると、ペンを貸した男性が両替をしてやると言う。この男性は携帯でレートを確認しました。
こまめの両替です。10ドル。
支払いを終え、パスポートを受け取りました。
パスポートには、スーダンビザのページの余白に外人登録のシールとその上からのスタンプです。

再び、先ほどのセキュリティのいる、出発ビルに戻りました。
若者はチップを要求します。
5ポンド(25円)を渡すと、足りないと言います。10ポンド(50円)渡すと去っていきました。
セキュリティは出発ビルに入れと言います。今、到着したばかりなのに。
乗ってきたフライトのボーディングカードを見せて、やっと納得してもらいました。

空港ビル前でトクトクを見かけました。インド、東南アジアの影響でしょうか。

6.ホテル:

納得したセキュリティは宿泊するホテルを聞いてきました。
予約書を見せると、そのホテルに携帯で電話しました。
セキュリティは電話での少しの会話後、私に携帯を渡しました。なんと、流ちょうな日本語でした。
ホテルの支配人でした。
支配人とホテルで会いましたが、スーダン人でした。やり手のビジネスマンです。
電話後、セキュリティはタクシーを止めました。
セキュリティはドライバーに私が泊まるホテルを説明したようです。
これに乗って行け。親切なセキュリティです。

タクシーと言っても、凹みが沢山あるボディの数10年ものです。
ドアも強くしないと閉まりません。60歳くらいのドライバーです。
10分程度でホテルに着きましたが、タクシードライバーは数回、道を聞いていました。
これが、宿泊したホテルです。外から中は一切見えません。扉も頑丈です。

周辺の家も、門がしっかりとしていて、何か閉鎖的でした。
やはり、治安が影響しているのでしょうか。

明日の日帰りのメロエ行きの確認です。
通常のメロエツアーは1泊ですが、朝7AM発、6PMに戻るツアーをセットしました。
旅出発の1週間前に、現地旅行会社から、メロエはハルツームを出るため、その許可証が必要です。
ホテルに許可証手配の依頼をして欲しいとのメイルが入りました。
そこで、ホテルには事前に確認したところ、OKとのことでした。
一応、事前確認はしたつもりでした。
ホテル到着後、フロントに聞くと、今日は金曜日、許可証を手配できる人は休日なので出勤していないと言う。
明日、8時30分に出勤すると言います。そして、明日は許可証を発行する官庁が休日と言います。
明後日はどうかと言います。明後日はエジプトに向かう予定です。
事前にメイルして、OKだと言っていたのに。
現地旅行社に許可証入手が難しいことをメイルすると、明後日に日帰りツアーの希望者がいるので、一緒に如何でしょうかのメイルです。
ホテルフロントは、余裕のないスケジュールですねのコメント。旅前の現地旅行社、ネットからほとんど情報入手をできなかったことを考えると、予備日を設定しておくべきでした。
ハルツームは見るところがほとんどありません。
青ナイルと白ナイルの合流点、博物館とイスラム寺院に行くことにしました。
ホテルフロントからは、ナイルの合流点付近に橋が架かっている。
そこの写真撮影は気を付けてください。一応、禁止になっていますと言われました。
旅の始めから、計画変更ですが仕方がありません。

日が暮れてきました。大きな夕陽が沈みます。
背の高い街路灯には火が入っていませんでしたが、街路灯の支柱に巻き付いた、緑と白に光るLED?が点灯していました。

入り口が頑丈なホテルには、緑に囲まれた野外席もある、レストランがありました。
その雰囲気はスーダンではありません。ちょっとおめかしした、一般客が多数来ていました。
食事の値段は、数100円の真ん中くらいで、日本では安めの感覚ですが、ここでは高級グルメのようです。

2日目のこのレストランでの夕食時、スーダン人が、流ちょうな日本語で話しかけてきました。
このホテルのオーナーです。日本にも住んだことのある、ビジネスマンで日本食ライクのメニューを考え、レストランで使う、ソースは自分の経営する会社で作っていると。

部屋はきれいで清潔でした。

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