【北アフリカの旅】アルジェリア~①~

アフリカ

旅の目的:

これは2016年3月の旅行記です。

アルジェリには3つの古代ローマ遺跡があります。
古代ローマの時代、アルジェリアの北部は古代ローマの支配地域でした。

そして、アルジェリアの地中海沿いに古代ローマに先立ち、古代ローマにせん滅されたカルタゴと言う国の港遺跡があります。
この港はカルタゴ建設後、古代ローマが活用しました。

今回、訪問した都市であるコンスタンティーヌはローマ皇帝に由来しています。

アルジェリアは現在イスラム教の国ですが、イスラム教の前のローマ帝国時代にキリスト教最大の教父がアルジェリアで生まれています。

アルジェリアで世界に名の知れた有名人はサッカーのジダンでしょう。ジダンはアルジェリアの先住民のベルベル人です。

アルジェリアの人口は4000万人、先住民のベルベル人は1000万人と言われています。
ベルベル人はアフリカのいくつかの国々に住んでいます。

ベルベル人はコーカソイド(ヨーロッパ系)です。アフリカに位置するアルジェリアの先住民がヨーロッパ系人種です。
ちょっと驚きです。

3年前、従事していた日本人10人を含む37人がテロ集団に殺害された事件が、リビア国境近くでありました。

アルジェリアの情報は少なく、日本外務省が発表しているアルジェリア国境付近の治安状況は最も危険性の高い、退避勧告です。ガイドブックもなく、インターネット情報も少ないです。                                  

でも、数は少ないのですが、日本からのツアーはありました。
「行けないことはない。」

中世イスラム都市のガルダイアにも行こう。
ガルダイアは中世で時間が止まったとされる、イスラム教のオアシス都市です。

アルジェリアは1962年、フランスから独立しました。
更に、歴史を遡ると、アルジェリアの地中海沿岸は、カルタゴ、古代ローマ、オスマントルコの支配地域でした。
独立国時代はほんのわずかです。

日本と比較すると、アルジェリアは、国土面積 6倍、人口 1/3、一人当たりGDP 1/10、年収 1/20です。 

地中海沿岸にある、首都アルジェは水戸市とほぼ同じ緯度。
地中海沿いは、近くに山岳地帯があり温暖な地中海気候をもたらしています。
山岳地帯を超えると、そこはサハラ砂漠です。

言語はアラブ語とフランス語です。

訪問地は、アルジェリアの首都アルジェ、ガルダイア、コンスタンチーヌ、古代ローマ遺跡のティムガット、ジェミラ、カルタゴ(古代ローマ)遺跡のティパサ、シェルシェルです。

旅行の準備(1):予約と計画

アルジェリアに行くためにはビザが必要です。そこで、アルジェリアのビザに関して大手旅行会社に電話しました。
2社とも「できると思います」の返事でした。実績がないようです。

アルジェリア大使館に電話しました。
いくつかの旅行会社がビザの申請にきていると言ったので、その旅行会社の名前を教えてもらいました。
この旅行会社を調べると、個人の受け付けはありませんでした。
会社など組織からのみの受付です。

アルジェリア大使館のホームページでは、ビザの手続き要領が載っていました。
その中に観光ビザもありました。個人、団体などの区別はありませんでした。

再度、アルジェリア大使館に電話しました。
前回の電話は日本人女性がでましたが、今度はアルジェリア人女性のようで、言葉がうまく通じません。
話の途中で電話を切られました。

インターネットでアルジェリアビザ取得を検索しました。
少し古い情報でしたが、個人でビザ取得された方がいました。

アリジェリアのビザ申請には、以下の書類が必要でした。

・申請書。
・日本との往復航空チケットコピー。
・旅行日程。
・写真。
・宿泊先の予約書。

航空券は購入後にチケットが発行されるので、購入する必要があります。
インターネットの格安航空券はキャンセルの場合、かなりの違約金を取られます。これはリスクです。

「腹を決めました。」

「計画を立てよう。」

イスラム中世都市カルダイアは最も遠く、フライト便数も少ないので、まず、ここに行くことにしました。

2つのローマ遺跡はコンスタンティーヌから車で何とか行けるだろう。

残り1つは、首都アルジェの近くだし、何とかなるだろう。

首都以外の都市間のフライト便数は少なく、かなりの制約を受けます。

首都を起点とした、フライトを使った計画にしました。

と言うことで、首都アルジェ → ガルダイア → アルジェ → コンスタンティーヌ → アルジェで設定しました。

ドハイ経由でアルジェリアの首都アルジェまでの往復航空券を購入しました。

最初の目的地、ガルダイヤに行くためには、アルジェリアの国内航空券が必要です。

日本からガルダイヤまで、通しで航空券を購入するとかなり高額になります。2つの航空会社にまたがるためです。

アルジェリア国内の航空券は、日本の旅行会社のインターネットサイトでは購入できません。
まだ、そこまで契約ができていないようです。

海外の予約サイトがあり、そこから購入できます。これらのサイトのホームページは日本語です。
問い合わせの電話番号は日本国内ですが、対応言語は英語の場合がありました。
日本国内から海外に電話を機械的に転送しているようです。

予約に使用したサイトはつなぎサイトです。

つまり、このサイトでは同じ区間フライトに、航空会社を含めたいくつかの購入サイトが繋がっています。
最終的にこの購入サイトからの購入になります。

このサイトからの購入は、最初、心配でしたが、今は安心して購入しています。

首都アルジェからガルダイア行きフライトは本数も少なく、
首都アルジェに到着後、5時間30分待ちです。

アルジェ → コンスタンティーヌ → アルジェの航空券も購入しました。

次は、宿泊先です。インターネットで探しました。探し方に少しコツがあります。
いくつかのインターネトの宿泊予約サイトの宿泊先リストはすべて同じではありません。

そして、アルジェリアはこのようなインターネットの宿泊サイトに属せず、単独でサイトを立ち上げている場合があります。
インターネットで、地域とホテルで検索すると単独サイトが見つかります。

ガルダイアの宿泊先は単独サイトからの予約でした。アルジェリアのガルダイアは田舎町です。
しかも、夜の到着です。空港から宿泊先までの交通手段も不明なため、宿泊先にお願いしました。
また、現地観光のための車手配もお願いしました。

ただ、返信メイルのドメインがFrでした。アルジェリアなのにFr。

Frって、フランスじゃないの。ほんとにアルジェリアからのだろうか、心配でした。

アルジェは都会なので、民泊を探しました。そして、メイルをしました。

ビザの話は的を得ません。民泊はホテル同様の扱いになるのか。
個人の家の泊ると別の書類が必要です。

結局、民泊が大使館に通じるか心配で諦めました。

アルジェリア現地ツアーを確認しようと、現地旅行会社にメイルしました。
この様な旅行会社は日本語の検索ではヒットしません。英語のワード検索でヒットします。

でも、費用がえらく高い。1日約2万円。コストダウンもお願いしましたが、現地旅行会社は、旅行会社が観光客を守らなければならない法律があると言いました。
他の2つの現地旅行会社も同様に費用が高い。それで、現地旅行会社への依頼は止めました。

日程表と申請書を作成しました。申請書は両親の氏名が必要でした。

旅の準備(2)ビザ:

ビザ取得のための書類は揃いました。
出発日の約1か月に大使館に行きました。
アルジェリア大使館の場所をインターネットで確認しました。目黒の住宅街の一角にあります。
分かりづらい場所でした。
坂があり、道が入り組んでいました。住所的にはすぐそこなのに、直線的に行くことができません。
何人かに尋ね、やっと到着しました。

大使館の中に入ると、吹き通しがあり、アルジェリア首相の大きな写真があり、半分、アルジェリアに来た気分です。

受け付けは50歳過ぎのヒジャブ(スカーフ)をまとった、小柄のアルジェリア人女性でした。

1か月の観光ビザ申請の書類を提出しました。

内容を確認すると、A4ノートに記入しました。
女性は私の住んでいる場所を聞いてきました。

「あなたの住んでいる場所は?」

「横浜です」

「近いね。私、町田。出発日の二日前にパスポート持ってきて。そしたら、次の日、ビザを発行できるから」

ビザはビザ作成日が発行日になります。これは国によって異なります。

ですから、ビザは旅行の出発日の直前に発行されます。

出発日の2日前、再び、アルジェリア大使館に行きました。前回と同じ女性が対応しました。
彼女は書類を確認しました。すると、提出したはずの旅行日程がありません。

「旅行日程出した?」

コピーを持っていたので、コピーを見せ、
「これを提出しました」

彼女は電話をしました。そして理解したようです。

「パスポートは?」

「はい」

パスポートを受け取ってくれました。

「明日きて。ビザを発行するから」

この女性はビザ発行の権限を持っています。

ビザの受取予約書を受け取りました。

「ほっ」

翌日、A4ノートにサインをして、料金を払いました。
アルジェリアのビザがラミネートで張り付けられたパスポートを受け取りました。

*2017年時点でのアルジェリア入国は更に厳しくなっていました。

アルジェリア入国:

成田22時発エミレーツで中東ドバイ経由、首都アルジェ。
アルジェへのフライトは、ドバイで3時間待ちの昼12時50分着予定。成田・ドバイ間が11時間、ドバイ・アルジェ間が7時間40分の計、約22時間です。

格安にもかかわらず、エミレーツ航空の機体、機内設備は最新です。

ドバイ空港内はキンピカ商店が沢山たち並んでいます。ここは、主にヨーロッパへの中継です。

成田・トバイ間のフライトに載っていた多くの日本人はどこかに、アルジェ行きのフライトに乗った日本人は私一人でした。 

アルジェ行きのフライトに搭乗します。

機内食です。

アルジェ空港:

アルジェリアの入国審査はスムーズでした。荷物を受け取りました。
荷物を引きながら、出口を出ました。男女の多くがイスラム教衣装です。

まずはアリジェリア通貨の入手です。国際空港のなかにATMがありました。
ATM操作は、最初、言語を選ぶのですが、英語があってよかった。
アルジェリア通貨を手に入れました。
その後、何人かのアルジェリア人からチェンジマネーと声を掛けられます。
ドルに対して、公式レートの1.5倍以上の話があります。ドル、ユーロは価値があります。

アルジェ国際線空港は思ったより、近代的で新しかった。

国際線ロビーにはスィーツ屋さんがありました。

「BUSHIDO」のタイトルの雑誌がありました。表紙は赤帯の空手です。武士道が空手です。

トイレはイスラム世界らしく、便器の横に手動ですが、元祖ウォッシュレットです。

時間もあるし、ここでコーヒーを飲み、休憩です。
コーヒー代100円でした。国際線ロビーはこの値段です。市中の3~4倍と思います。

国際線ターミナルから5分程度歩いて国内線ターミナルに向かいます。
その途中でも、チェンジマネー。でもしつこくありません。

チェックインを終え、フライト待合ロビーに向かいました。その入り口に係員がいました。

入ろうとすると、係員に呼び止められました。

アルジェリアは、外国人が搭乗する場合、国内線でも搭乗カードが必要です。
しかも、その説明文はアラブ語とフランス語です。分かるはずもありません。

係員に、説明文が読めないので、搭乗カードの書き方を教えて欲しいと頼みました。

係員は英語ができたので助かりました。とても、親切に教えてくれました。

1枚余分に搭乗カードをもらいました。次のフライトの準備です。どこに何を書いたか記憶します。
これで説明文が読めなくても記入できます。

ガルダイアへの飛行機は中型プロペラ機でした。ここでは飛行機の写真を撮ることができました。
戻りのフライトも同様の写真を撮りましたが、後から来たフライト関係者に撮影はNGだと言われ、その場で写真を削除しました。

ガルダイアに出発です。

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